ボランティアは運動よりもからだに良い?

フレイルという考え方があります。これは加齢につれてからだと心の活力が低下した状態をいいます。健康と要介護の中間的な状態ともいえます。健康からプレフレイル、そしてフレイルを経て、要介護状態に、というのが加齢によって衰えていく過程。この過程を東京大学高齢社会研究所が調べたのが大規模高齢者フレイル予防研究です。

これは千葉県の柏市で行われたため、通称「柏スタディ」という名で知られています。

その柏スタディと並行して行われた悉偕調査(量的調査)でびっくりする事実がわかりました。こちらは、対象は65歳から101歳の介護認定がない住民。49,283名からの回答が対象とされました。

対象となった住民に対し、身体活動、文化活動、ボランティア・地域活動の3種類の活動を行っているかを調べます。そして、行っている活動の種類とフレイルになる割合を調べたのです。

その結果、

身体活動、文化活動、ボランティア・地域活動をいずれもおこなっているグループに対して、その3種類の活動のいずれもおこなっていないグループのフレイルになる確率は16.41倍。

これは納得できる数値ですね。

さて、

上記の3つの活動のうち、身体活動をしていない、つまり週一回以上の運動を行っていない(しかし、文化活動、ボランティア・地域活動は行っている)グループがフレイルになる確率は、3つの活動のすべてを行っているグループの2.19倍。

身体活動をしていないとフレイルになる確率は倍以上になる、ということで、運動の大切さがわかります。

ところが、

問題なのは、身体活動のみ行い、文化活動、ボランティア・地域活動を行っていないグループ。このグループがフレイルになる確率は、3つとも行っているグループの、なんと6.42倍にもなりました。

つまり、身体活動のみ行っているグループは、文化活動、ボランティア・地域活動を行い、身体活動のみ行っていないグループよりも圧倒的にフレイルになる確率が高かったのです。

ちなみにボランティア活動のみしているグループは、5.4倍ですので、これまた高い確率とはいえ、それでも身体活動のみのグループよりは低いという事実。また、文化活動のみのグループは、身体活動のみのグループとあまり変わらず、5.94倍でした。(それでも身体活動のみよりは低いのです!)

まさに、ボランティアは運動よりもからだに良いのです。

運動がからだにとって大切なことは否定のしようもありませんが、それと同時に、あるいはそれ以上に、人々とのつながり、というものが健康にとっては大切なことがわかります。

せっかく運動で鍛えても、鍛えただけで、社会に出ていかなければもったいない。人と交われば活動量も増えます。どんどん社会に出て、パワフルに生きていきたいものですね。

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