栄養は足りていますか?

BMIパラドックスという言葉があります。

BMIが高い、つまり、身長に比して体重が重いと、脳心血管系の発症が起きやすいというのはもはや常識ですね。

ですが、

65歳から79歳の日本人を11年追跡調査した結果、どうやら、やせている方が健康とは言えないようです。

(以下、簡単のために、身長は160㎝の人を例に考えてみます。)

BMIと死亡リスクの関係をみると、

BMI23から25、体重では、59~64kgが最もリスクが低く、適正体重と言われるBMI22、体重56.3kgよりも下回ります。

それよりも体重が増え、BMI30、体重76.8kgになっても、男性は標準体重よりもリスクが低く、女性の場合でも、BMI30未満であれば、標準体重のリスクとほぼ変わりません。

そして逆に、標準体重を下回るにつれ、リスクは高まります。

BMI20を切るにつてリスクは上がっていき、特に女性の場合、BMI16である41kgになると死亡リスクは2.5倍を超えます。

これは筋肉量が低下していたり、そもそも低栄養になっていることが原因と考えられます。

低栄養になれば活動状態は低下し、当然ながら筋肉量も低下します。これを老化と考えるのは明らかに間違いですが、年長者に適切な栄養指標は残念ながらまだない、というのが現状です。

また、

加齢により基礎代謝は低下すると一般的に言われていますが、考えられているほどその低下は著しいものではなく、身体活動が活発な場合、加齢による変化は小さい、ということが明らかになっています。つまり、加齢による消費エネルギーの低下は、活動量の低下によるものと考えられます。

一方、年長者の糖尿病を調べたJ-EDIT研究でも、メタボの方たちと非メタボの方たちの違いは、食事量ではなく、活動量だったことも示されています。

ですから、

しっかりと食べて、しっかりと動く、というのが大切なわけです。

しかし、

気力の低下、投薬の影響、環境の変化、さらには、年長者自身が「年だから小食でよい」と考えることなどから、年長者は低栄養になりやすく、十分な注意が必要になります。

人それぞれ必要な栄養量の幅がかなり広いために、摂取栄養が十分かどうかは、一概には判断できず、体重の低下や筋力の低下、さらには、主観的な元気など、従来、老化として考えられてきた変化が判断基準になります。

これに限らず、心やからだの変化があったときに、年のせい、と片付けることは大変危険であり、まずは、栄養摂取は足りているか?活動量は足りているのか?など、自分の生活を振り返ることが大切です。年のせい、とあきらめて、得られることは何もないのです。

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