高齢者の歩行速度について

「青信号で横断歩道を渡り切れますか?」

というのが、高齢者の運動能力を図る際の
目安として使われる質問の一つ。

近所の信号でも、
あの方、渡り切れるのかな、
という方をみかけることがある。

ついでに言うと、
エレベータの扉が閉まるのが
やたら早いのがたまにあるが、
あれって高齢者には危険なんじゃないだろうか。

さて、今日のことである。

近所の道路の、信号と信号の間、
つまり、信号も横断歩道もないところで
道路を渡り始めた方がいらした。

写真は現場の写真。
もちろん、ご本人は写っていない。

少し離れたところの車道の信号は赤で、
車が来ていないから渡り始めたのだが、
向こう側に渡り切る前に、
信号は変わってしまい、
やってきた車は、停車して待ってくれていた。

ところが、その方、
渡りきったところの歩道が
少し高くなっていて、
そこに登れないのだ。

やばいなあ、と思い、
私も道路を渡ろうか、と思ったら、
止まっていた車から
若い人が降りてきて、
その方をエスコート。

ほっとした次第でした。

閑話休題

高齢者の歩行速度についてである。

考えてみれば、
二本足で歩く、というのは
当たり前のようで、
実は大変なことなのである。

赤ちゃんが二本足歩行をマスターするまで、
どれだけの時間とトライをすることか。

さて、

とにもかくにも歩くことができるようになると、
歩行の仕方というのは
その人にとって歩きやすいように
自働的に決まってくる。
神経系が勝手に決めるのだ。

筋肉が発達する前の赤ちゃんと、
大人の歩き方の違いが出てくる理由である。

また、

歩行速度というのは、
消費エネルギーが最小になるように
これまた自働的に決まってくる。

早すぎても遅すぎても
エネルギーを余計に使うことになるわけだ。

この歩行速度(快適歩行速度)は
体格、筋力、柔軟性、歩き方などにより、
人によって異なるものだ。

そして、

どこか一部に痛みがあったり、
あるいは、
筋肉の萎縮があったとすると、

それも含めて、
歩き方は自働的に決まり、
快適歩行速度も決まってくる。

高齢者の歩行が遅くなるのは、
結局のところ、
痛みだとか、筋力低下だとか、
柔軟性の低下だとか、
そういった要因によって、
その人独自の歩き方ができあがり、
その中で最適のエネルギー消費の低い速度として決まるものだ。

だから、

いくら、これが正しい歩き方ですよ、
と指導しても、

その人が、加齢の結果、あるいは病気等の結果
獲得した歩行スタイルと異なっていれば、
なかなか受け入れられないのだ。

なんせ自働的に決まることなので。

というわけで、

歩行を変えたいときに、
歩き方そのものを注意して
直る人というのは、
健康な人であっても、
実はかなりからだ感覚に優れた人で、
通常は、それでは直らない。

まして、痛みがあったり、
からだが硬かったり、
筋肉の萎縮があれば、
本人の意識だけで変えられるものでもない。

やはり、筋力や柔軟性を変えないとね、
という話でした。

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