夜はリラックスが大切

ストレスをいつまでも考えること自体がストレスになる、ということを先日、お話ししました。

くよくよ考えると言えば、やはり夜。昼間はそれなりに忙しく、意識せず思い出さなかったとしても、寝る前になると、つい考えてしまう、なんてことはないでしょうか。ぐっすり寝たい夜に、寝付けずにくよくよ、なんて、思いっきりストレス高そうですよね。

では、昼間のストレスと夜のストレス、いったいどっちがストレスは高いのでしょう。例によって、ラットによる実験が行われました。

ラットは、昼間は非活動期で、夜が活動期です。ラットにはかわいそうですが、ラットを二つのグループにわけて、昼間(非活動期)と夜間(活動期)に、二つに折った金網に入れて、その周りを針金で止めて拘束しました。

そこでストレス反応を比べたところ、なんと、非活動期に、眠っているのを叩き起こされて、拘束されるよりも、活動期のストレス反応の方が大きかったのです。人間でいえば、昼間のストレスの方が、ストレス反応が大きかった、ということです。

これはなぜでしょうか。

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そもそもストレス反応というのは、緊急事態に対処するための反応です。筋肉の血管を拡張し、消化器の血管を収縮させるのは、のんびり消化するよりも、逃げたり、戦うことに全力を注ぐため。こうした活動のために必要な栄養を筋肉に運ぶため、血糖値も上がり、心拍数も血圧も上がります。また、脳の覚醒レベルも集中度も上がり、対処行動を、考え、記憶からさがし、また、現在の経験を記憶に刻み込みます。

これらはすべて緊急事態に対処している働きなのです。これが過度になったり、長時間になると、からだに負荷がかかりすぎて、胃潰瘍になったり、高血圧や糖尿病になったり、ホルモンバランスもおかしくなりますが、ストレス反応自体は、からだを壊すことが目的ではなく、緊急事態に対処するためのものです。

こうして考えると、非活動期の方が、ストレス反応が弱いのは、非活動期であるがゆえに、緊急事態への対応力が下がっているからなのです。

人間の場合も、夜間はストレス反応が弱いという実験結果が、先月末に公表されました。

実験を行ったのは、北海道大学の山中准教授ら。健康な若者らに、スピーチ課題や暗算課題などのストレス試験を、朝グループと夜グループに分けて、行いました。すると、夜グループではコルチゾールの濃度が上がらなかったのです。

ストレスホルモンの代表コルチゾールですが、特にストレスがなくても、早朝に大量に分泌され、夜になるにつれ減る、という自然のリズムがあります。そして、今回の実験で、夜にストレスがかけられても、コルチゾールは反応しないことがわかったわけです。

人間の場合でも、夜は、ストレス反応が弱いようです。

一方、ストレスからの回復、つまり、ストレス反応を起こしたからだが、通常の状態に戻るまでの時間を調べたところ、活動期の方がストレス反応からの回復がはるかに早く、非活動期は、回復がずっと遅い、という結果に。

簡単にいうと、夜は、緊急事態への対応力が低く、回復力も弱い、ということです。そして、回復が遅いまま、繰り返しストレスがあれば、からだに異常が出やすいわけです。

夜はやはりリラックスしないといけないようです。ゆったりと過ごせるよう工夫したいですね。

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